シナリオフック7『えすに博覧会』

地元企業と役所が一体となって行った長年の粘り強い誘致活動によって、2010年晩秋に恵栖二骨博(国際骨と骸の博覧会)が開催される運びとなった。
恵栖二市の市政をかけた一大イベントだが、次々と事件が起こり、それに対処するため、PCはエスニ市市長の命を受け、東奔西走するはめに。

  1. 着々と準備が進んでいく骨博だったが、ある時突然事故が多発する。事態は留まる事を知らず、人死にが出るに及んで開催を危ぶむ声があがり始める。恵栖二大学の独自の調査結果によると、事件はどうやら霊障らしい。だが、対象を特定するだけでも何万という骸が会場には存在する。PC達は期日までに祟る遺骸を見つけ出し、対処しなければならない。(ちなみに祟っているのは土佐の廃社から取り寄せられた長屋王の遺骨である。)
  2. 博覧会の目玉展示の一つに、アインシュタインのカルヴァリオと呼ばれる、世界各地に散逸していたアインシュタイン18歳〜54歳までの年代別頭蓋骨を全て揃えた頭骨セットがある。この驚異の展示物を一目見ようと世界中から人が押し寄せるのは確実だろう。だが、密かに人類最大の知者の頭蓋を狙う者が居た。恵栖二大学教授高坂善介。彼は人類の宝ともいえるアインシュタインの頭骨を直列に接続し、世界最高の死体コンピューターを製造、森羅万象あらゆる事象を解析するというアインシュタインが生前予見した、アインシュタインの悪魔を作り上げるつもりなのだ。機械を完成させた高坂は全ての事象を見透かす新世代の神となるだろう
  3. 博覧会の裏で、騒ぎに乗じてある取引が行われる事が判明した。大陸ルートで持ち込まれた、『反クリストにして最終皇帝、獣の数字を帯びし者』の遺骸。かの暴君が蘇る時再びローマを焼き尽くすだろうといわれている。ローマ教会によって厳重に封じられたはずの遺骸が何故ここにやってきたかは不明である。だが、かの者こそは、現代のバビロンとも言うべき恵栖二の支配者に相応しい存在だ。PC達は巷間に流布する千年王国待望論からその陰謀を知り、背後に巣くう秘密結社の野望を打ち砕かなければならない。(ちなみにネロ)