1−3

実を言うとキャラの設定はほとんど考えてないし、話のプロットとかも一切作ってません。
主人公の名前すら適当で、家族構成とかも書きながら考えてるくらいです。
当然ご主人様の名前も決まってません。ブタのように肥え太った醜い男、くらいです。
本当にその場その場で考えて書いてるので、すぐ破綻してもおかしくない状態です。
いつまで続くのかわかりませんが、多分飽きたらそこで投げます。
今回は仕事中にかけなかったんで短めー。
1−3.売られ行く者たち
 公にはスラムに法執行機関は無い、という事を知ったのは随分経ってからの事だった。エスニ市政府はスラムに対して自由な人の出入りを禁じ、地理的制約をかけるだけで、他は一切の干渉をしない代わりに内部の混乱が外へ溢れ出す事を防いだ。そこで公的機関の代わりにスラムの治安を維持する(と自称している)のが自警団である。裏には大陸系のマフィアが潜んでいるとも言われている。
 彼らはスラム内で、自警団の意向に背く者たちを犯罪者として罰している。まともな裁判は行われないし、犯罪者の収容施設もほとんど無いので、刑罰とは名ばかりのリンチが行われ、微罪でも金品を要求される。それを払う事ができなければ……僕のような何も持たないものは、その身で贖う事になる。

 市場で店主に取り押さえられ、自警団に引き渡された。泣いて抵抗したが、僕の力ではどうにもならなかった。兄の窮状を訴えても無視される。詰め所のような所に連れて行かれ、地下に放り込まれた。そこには老若男女様々な人たちが居て、新しく入ってきた僕なんかには目もくれなかった。僕はまだ幼かったけど、彼らが皆同様に絶望に打ちひしがれている事は理解できた。そして僕もすぐにその一人になって、膝を抱えて座り込み朝が来るのを待った。